TX東京延伸を考える

またまた3ヶ月毎の定例予約投稿です。
といっても、時間が無くて新しい情報を得ていないので、内容が無い投稿になっています。
千代田線向けの新車たちが相次いで発表されたようで、E233系ファミリーの拡充が進みそうな気配ですが、信頼に足りる情報源からの情報が全くありません。「京浜東北線向けは6ドア車なし」とか、疑うような話ばかりなので、今回はなにも取り上げません。
前回の投稿の件も、追加情報が全く無いので心配ですね。
近況報告って言っても一日中勉強しているわけで、ネタがありませんが、数ヶ月前に転居しました。TX沿線には変わりないのですが、前より静かな場所です。あまり車庫に行く機会がなくなったのですが、たまに近くを通るときには観察しています。
休止中もTX関係の資料は入ってくるので、来年の再開に向けて頭の中を整理しないと。
さて、TXの東京延伸に関する運輸政策審議会の報告書から、東京延伸の可能性を探ろうかと思います。報告書自体はこちらで閲覧する事ができます。


東京延伸の概要としては、TX秋葉原駅から丸の内仲通り地下までの約2kmの区間を複線で延伸するもので、今回の報告書では4ケース全てで大深度地下を活用しています。
TX東京駅は1面2線で、延伸線の建設期間は6年、建設費は約1000億円です。
計画通りの輸送人員数が確保できた場合、資金を無利子貸付で調達する方法と、都市鉄道等利便増進法を利用して上下分離方式で首都圏新都市鉄道の負担を減らす方法の2通りで、収支が好転する予測です。ただし乗換利便性を考慮せず、無利子貸付で資金を調達した場合、経営が(短期的には)悪化する予測です。

なぜ東京延伸?

本来の常磐新線計画では起点を東京しており、費用面の問題から秋葉原起点に変更になった経緯があります。運輸政策審議会第18号答申で、東京~秋葉原間は「目標年次までに開業することが適当である路線」とされており、開業前から東京延伸計画は盛り上がりを見せていました。
秋葉原駅は東京延伸時に備えて、延伸時に既存構造物に支障しないようホーム深さを地下34mにしており、元々ターミナル駅としては中途半端な存在であるため、東京延伸への沿線の期待は大きいものになっています。これで延伸が実現しないと、将来を見越したはずの秋葉原駅の構造が仇になってしまうため、TXの将来を考えると大事な計画でしょう。

延伸線の概要

神田金物通り地下付近を通過するのが特徴で、この太い道のほぼ直下を道路と平行に延伸線は横切ります。ちょうどこの地点は最深部となるので、排水関係の施設をおくとすればこのあたりでしょう。延伸線は、ここから丸ノ内と秋葉原を共にR600相当のカーブで結ぶものとなります。
TX東京駅は行幸通り直下と以前から一部干渉するといわれていましたが、報告書通りなら、この辺がホーム中心となりそうです。ホーム深さについては建設費を考えれば、大深度離脱後は限界に近い上り勾配で東京駅へアプローチするのが理想ですが、東西線の大手町駅が地下18mにあるので、どう頑張っても地下20mが限界でしょう。

利便性の向上は?

TX東京駅から各路線への接続については、対JR駅では秋葉原とあまり変わらないと思います。秋葉原~東京のJR所要時間を考慮すれば、若干の短縮となります。私鉄では都営大手町駅は4分、メトロ大手町駅は6分ってところでしょう。
今現在、秋葉原乗り換えで直接職場までいける人にとっては、始発に座れなくなってしまうだけで、恩恵はありません。延伸でターゲットになるのは、東西線、半蔵門線などの、今まで2回以上の乗り換えが必要だった客になり、延伸によってネットワークとしての都心との融合が図られる事になります。
単に乗り換え時間ではなく、大手町から直接TXに乗り換えることで、乗り換えの負担が減る事になるのが最大の利点でしょう。そのためにはTX東京駅の連絡構造が非常に重要となります。

運賃について

現行運賃体系のまま運賃を当てはめるとこうなります。
┃東京~南流山:
┃24.1kmとして550円(秋葉原と同じ)
┃東京~流山おおたかの森:
┃28.5kmとして650円(+50円)
┃東京~守谷:
┃39.7kmとして800円(秋葉原と同じ)
┃東京~つくば:
┃60.3kmとして1150円(秋葉原と同じ)
これでは主要4駅~東京間の運賃が、ほとんど秋葉原と同じ事になってしまいます。もしかすると、延伸を期に大幅な運賃改定が行われるかもしれません。

延伸を決めるのは?

もし建設費の1000億円を建設費の残りから捻出することになっても、建設費の余剰分とはいえ首都圏新都市鉄道の手元にお金があるわけではありません。茨城県、東京都、千葉県、埼玉県が圧縮分を出資していないだけであり、無利子で借りられる枠があっただけです。この枠は2007年度中に無くなります。
延伸に資金を充当するかどうかを決めるのは、あくまでも出資する沿線自治体であり、実際に決定できるのは1都3県なのです。
現在、TX沿線の自治体はおおむね歩調が揃っており、流山市などは精力的な活動を行っています。千代田区が秋葉原のターミナル性を理由に難色を示したのは気になりますが、これが決議に大きな影響を与えるとは思えません。
沿線一都三県が具体的な調整を行えば、実現の可能性はかなり高くなるでしょう。

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